主婦のための瞬間英作文トレーニング 第1ステージの正しいやりかた
2016/10/13
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瞬間英作文は正しいやり方をしないと意味がない
「瞬間英作文」という言葉はずいぶんメジャーになりましたが、単なる「暗唱」だと考えてしまうと効果が半減するようです。
ということで、まずは提唱者の森沢洋介先生の「英語上達完全マップ」で解説されているやり方を理解することから始めなくては。
上記の本家サイトではものすごく詳しく解説してくれているのですが、詳しいだけにちょっと読みにくい。意味をつかむまでに何度か読む必要があります。(私だけ?)
それで私なりにわかりやすくまとめてみたのがこの記事です。主婦用(自分用)に多少のアレンジを加えたところも書いています。
瞬間英作文 第1ステージのやりかた
森沢先生の瞬間英作文はレベルに応じて3つのステージに分けてあり、それぞれ少しずつやり方が変わっています。
まずは第1ステージのやり方を解説しますね。
必要なもの
中学レベルの文法項目別になっているテキストを使います。
文法の簡単な解説があり、それを使った短文が数個並んでいるもの。
左に日本文、右に英語というレイアウトか、赤シートなどで英文が隠せるようになっているものがよい。音声CD付きの本を選べば発音確認やシャドーイングなどもできて一石二鳥。
・英語超初歩の人なら「99パターンでわかる中学英語文型の総整理」
・中学文法は覚えている人なら「会話できる英文法大特訓」「毎日の英文法」など。
本選びのポイントは、自分の今のレベルよりやや低いと思われるくらいのものにすることです。森沢先生いわく「ばからしいほど簡単なテキスト」を使って、基礎練習を繰り返すことが大切だからです。
※ちなみに、瞬間英作文だけやればよいのではなく、本家サイトで言う「音読パッケージ」というトレーニングも並行して進める必要があります。
第1ステージの目的と意識
このトレーニングの目的は、中学英語のテキストを使い、文法を身に染み込ませ、自在に取りだせるようにする。英文を瞬間的に口から出せる脳内回路を作るということです。
そのため、同じ本を10周以上繰り返して行うことが勧められています。(サイクル回し)簡単なことを繰り返すことで、長期記憶に入れることができます。これがただの暗記だと、短期記憶ないし中期記憶にしかならず、覚えたのに応用ができないとか、悪くするとすっかり忘れてしまうということが起こります。
ピアノのバイエルなど超簡単な練習曲のようなもので、ここを飛ばしては本当の上達は見込めないので、単調でつまらない・・・と思ってもめげちゃいけません。
簡単な文を数多くこなすこと。その際、パッとスムーズに言えるかどうかを重視します。引っかからず、即座に英文が言えるようになるのを目標にします。
やりかた手順1(セグメント分け)
まず、本の項目を3つか4つに分けます(これを「セグメント」という)。これは、1項目にいくつの例文が載っているかにもよりますし、どのくらいの期間でその本を終わらせたいかということにもよります。
本家サイトでは文法が30項目になっているテキストの場合で10項目ずつ3セグメントに分けています。一番最初は「99パターン」の本を使用した私ですが、これは相当簡単な文が多いことと、1ヶ月で終わらせたいので33項目ずつ3つのセグメントに分けました。
セグメントごとに徹底的にやっていくことで、「忘れそうな頃に思い出す」ということができ、効果的にインプットできます。「忘却曲線」を意識するということですね。最初から本全体でやってしまうと、1つの記憶の期間が開きすぎて忘れる確率が高くなります。
やり方手順2(1サイクルめ)
最初の1サイクルめでは、しっかり文の意味を把握することが大切です。きちんと時間をかけて行います。私はノートを使って書き出しながらやっています。
1 日本語文を見て英訳する
・・・間違ってもいい。考えることが大事。でも10秒程度でぱっと出てこないならすぐ2に進んでいい。
2 英文を見て答え合わせをする
・・・1で間違ったところ、抜けていたところを確認。文の構造を理解する。
3 テキストを見ながら英文を音読する
・・・5回程度は必要だと思います。このとき、その文の意味を考えてイメージしたり感情を込めることを意識します。大げさに演技するくらいのつもりでいいそうですよ。(本家サイトでは「発話実感を込めて」と表現しています)
4 テキストを見ないで英文を言う
・・・スムーズに言えるようになるまで繰り返す。文の難しさによりますが、やはり5回くらいはかかるんじゃないでしょうか。
5 その項目に出ている例文を全部1~4の順に終わらせたら、全部の文を和訳だけ見て言う
・・・これを本家サイトでは「英作文の流し」と呼んでいます。ひっかかる文があれば、3と4の段階を繰り返します。全部の文を気持ちを込めてスムーズに言えるようになったら、次の項目へ進みます。
やり方手順3(2サイクル目以降)
2サイクル目からは、ぐんとスピードアップできます。勢いに乗って、10サイクル目までやりますよ!
1 1つのセグメントのすべての項目を終えたら、第2サイクルに入る
・・・次のセグメントに移るのではなく、同じセグメントの2周目をやるということです。第2サイクルでは、1サイクル目の5の段階だけをやります。
2 第2サイクルが終わったら、同じ要領で第10サイクルまでやる。
・・・5サイクル以上するとかなりスムーズに言えるようになります。でもそこで止めないで、「熟成サイクル」としてさらに続けて10サイクル目まで頑張りましょう。そのことによって長期記憶に刷り込まれます。
3 1セグメントを完了したら次のセグメントへ
・・・次のセグメントに移り、再び1項目ずつ1の段階から繰り返します。
4 すべてのセグメントを完了したら、テキスト全体の「流し」へ
・・・テキスト全体を最初から通して5のやりかたで流していきます。本家サイトではこの回数は書いていませんでしたが、5回以上はやったほうがいいと思います。
おめでとう!これで1冊完了です!
合計すると15周したことになります。(15サイクル)
これだけやってもまだ引っかかる部分があるという場合はもっと回数を増やします。ま、さすがに飽きちゃうと思うので、次の本に移りつつ、こちらも時々やってみるというのでいいと私は思ってます。
このやり方で、合計2000文以上やっていくことが勧められています。
私がはじめにやった「99パターンで」だと、99項目で1項目平均5文なので1冊やると495文。最後のページにちょっと高度な文ということで7文付いているので、それも含めると502文です。多くの本が500文前後なので、2000文以上やるには大体4冊か5冊にはなりますね。
そうする頃には、何度か書いたように基本文型が長期記憶に入ってきます。知っている知識を活用するための脳内回路が完成します。つまり、森沢先生いわく「正しいフォームを覚える」ことが出来た状態。
どのくらい時間をかけるべき?
普通の人は1日2時間ペースでやったとして1冊1ヶ月から2ヶ月かかるようです。もちろん、文のレベル、本のレベルも少しずつ上がるので、難しいほど時間はかかります。
しかも「音読パッケージ」も並行して一日1時間程度やる必要があるので、1日のうち英語の勉強にどれくらいかけられるかによって、第1ステージクリアまでの期間は個人差がありますね。
森沢先生によると、その人のレベルや取れる時間によっては1冊に4,5ヶ月かかってもいいそうです。それがその人に必要なスピードなのだろうから、ということです。試験勉強とは違うのだから、じっくり自分のペースで続けていくことが大事。と言っています。
個人的に、働く主婦がこれをやるとしたら、第1ステージを1年で終えられたら理想的なのじゃないかな、と感じています。専業主婦だったら、もうちょっと早めのペースでもいける可能性はありますが、主婦はやることたくさんありますからね。
でも、この基礎トレの段階で「マイペースで~」と甘えているのも良くない気がします。自分の置かれている状況の中で最大限の努力をして、最初はがむしゃらに勉強する期間を必ず作ったほうがいい。なんでもそうでしょ、ピアノだってスポーツだって。ファイトです。
では、今度は応用性を高めるために第2ステージに進みますよ~
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